暗中模索の道のり
―――「同性愛の情報に出会うまで」というテーマでレズビアン&ゲイが書くライフヒストリー。正和さんに続いて、いよいよ智子さん編がスタートします(全3回)。今でいう「腐女子」出身のレズビアンって、意外と多いなぁ。智子さんのライフヒストリーを読んで、私が抱いた印象でした(Arashi)。
あの頃をみつめて
テーマ:「同性愛の情報に出会うまで」
ライフヒストリー(智子1回目) 「なにやらヤバイことになったかも」。
自分の性的指向が同性(女性)に向いているのではないか、と思い始めた17歳の頃だった。
何がヤバイのか? 特に根拠はなかった。
それは漠然としたものであった。その時点で私が持っていた唯一のレズビアン情報は、小3の頃、父に連れられて行った郊外型店舗のディスカウントストアで見たアダルトビデオの、いわゆる「レズもの」だけだった。目撃したとき、特に嫌な気持ちもなく「ホホーン」としか思わなかったと思う。
さすがに高校生の私が「アレと自分が同じ」とは、思えなかった。
とはいえ、辞書や医学書で調べるなんて発想もなく、テレビや漫画で、「同性愛のニオイ」がするものは、少しでもあたってみるといった感じだった。今思えば、どうしようもない内容のものでも、アンテナにひっかかれば、とにかく見るようにしていた。
(智子)【続く】
●同性愛の情報に出会うまで(智子)
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