フラれ気分でロックンロール(2/4)
ゲイだと気づいた正和さんの「同性愛者の仲間に出会うまで」を書いたライフヒストリー2回目です。
正和さん:
【信一から送られてきた記事】と一緒に同封されていた手紙には、要約すると「(同性愛についての雑誌記事を)読んでショックを受けた。正和を傷つけるようなことをしていたら遠慮なく言ってほしい。ヒドイことをしていたら謝る」という内容だった。
当時、信一からのこの手紙を読んで、なんだかあまり良い気持ちはしなかった。
信一は自分が「善人」になりたいのであって、指摘されて謝罪すれば、それが達成されると思っているような、それにゲイである私のことを哀れんでいるような気がした。
でも逆に、自分としてはいっそ「気持ち悪い」とか言ってほしいという自虐的な、悲劇に浸りたいという欲求もあったかもしれない。
【つづく】
(正和)