蜘蛛の糸
同性愛者と気付いた頃を振り返って書いた智子さんのライフヒストリーシリーズ。今回は、智子さんの「同性愛者の仲間に出会うまで」を書いてもらった「蜘蛛の糸」の1回目です。
智子さん:
あの頃をみつめて
テーマ:「どのようにして同性愛者の仲間に出会ったのか」 ライフヒストリー(智子1回目)
人生なんて、どこでどうなるかなんて事は誰にも分からない。
案外ちょっとした事で変わってしまうものなのかもしれない。
そういった意味で、今私がここ、アカーにいることも沢山の選択コースの中の一つだったと思う。
1991年、19歳の頃だったが、いつものように家事をしていて、たまたま手を休めた時にテレビで府中青年の家裁判の会見が映っていた。
初めて実在する同性愛者を見た。
食い入るように見た割にはどこか他人事のようにも感じていた。
その時の気持ちはよく覚えていない。
しかし、「実在する」ということが分かったことは
その後の私に大きな影響があった。【続く】
(智子)