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レズビアン&ゲイライフをサポートするNPO法人アカーのWEBマガジン。編集部:「ふじべ・あらし」がお伝えしています。

二丁目の団欒(だんらん)〜ライフヒストリー(みかこ3回目)

『ライフヒストリー』 テーマは「食事」(みかこ3回目)



「家族のだんらん」に憧れていた幼い頃のみかこ。ついにそれを手に入れる日が?!



「食」についての「みかこ」ライフヒストリー第3回目です。(Arashi)


◆二丁目の団欒(だんらん)


数年前、よく通っていた二丁目のレズビアン・バーで、
餃子(ぎょうざ)を作ったことがあった。

あるお客さんが、「餃子を作ろうよ!」
とバーのママや周りのお客さんを誘った。


そのときお店は空いていたし、ママもノリノリだったので、
「善(膳)は急げ」ということになって、近くのスーパーに材料を買いに走った。



バーで餃子作り。


それは、ちょっと不思議で、楽しく、
そして、とてつもなく暖かかった。


私は感動した。


「二丁目でみんなで『餃子』を作って、
みんなで食べて、こんなに楽しくって、
これは、ちょっと「団欒(だんらん)みたいだ!」
と。



帰り道、「二丁目で、こんなことができるなんてすごいな〜」
と興奮がなかなか冷めなかったが、ふいに頭によぎったことがあった。



「団欒」(だんらん)をまた味わうためには、
そのバーに通いつめ、常連であり続けていなければダメなんだろうな、
ということが。



一体、どれくらいバーに通いつめれば、
私はそのバーの「家族」になれるのだろう?


そして、どれくらい呑めば、
私はそのバーで家族の「団欒」ができるんだろう?



そんなお金は私には無いし、そんな時間もないな、と思った。


朝方の仲通りは、夜のそれよりくすんでいる。
夜ギラギラしていた分だけ、ネオンの残像がいつまでも頭の中に漂い、
太陽の光に目がチカチカして、涙が出そうになる。


(みかこ)【続く】

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