理由はないが、漠然と
―――「学校って何?」をテーマにしたしんごさんのライフヒストリーの1回目です。今日は「小学校」編。
明確な理由はないが、漠然と〜小学生〜
テーマ:「学校って何?」 ライフヒストリー(しんご1回目)
「いってきまーす」と言って僕は家をでる。
そして毎日毎日学校へ行く。
この日常に僕は大学へ入学するまで疑問に感じたことはなかった。
「ジャンケンポン」
「勝った。オレ鈴木もらい!」
「うーん、取られちゃった。なら佐藤!」
月1回のレクリエーションの時間にクラス全員でサッカーをする。
一番うまい子たちがチーム分けをしている。
スポーツが苦手な僕にはとても苦痛だった。
クラス内で特定のグループに入るという感覚が僕は苦手だった。
だから、学校の中ではみんなとそれなりに仲良くもするが、特定の誰かとだけ仲良くなることはしなかった。
身の置き場には困ったけれど、「仲間」や「居場所」ということなんて考えたことはなかった。ある子と出会うまでは・・・・・・。
それは、小学校5、6年の頃だった。
クラスのいわゆる「問題児」と呼ばれる男子と「仲良くなるように」先生に言われた。
最初は嫌だったが、卒業する頃には一番の親友になっていた。
彼との出会いが、学校での「居場所」や「仲間」を意識する引き金となった。
同時にそれは、僕が学校に居場所を求めなくなるはじまりであった。
(しんご)【続く】