「学校と集団」〜(みかこ3回目)
ライフヒストリー テーマは「学校生活」(みかこ3回目)
話は飛んで、17歳。私は定時制高校に入学した。
理由は二つ。一つは英語の基礎を学びたかったから。
もう一つの理由は・・・。また今度、話したいと思う…。
私は、ある意味初めて「集団生活」や「学校」というものを体験した。
「学校」をテーマにした、みかこさんのライフヒストリーの第3回です。●みかこのライフヒストリー「学校」 <前へ 1 2 3 4 次へ>
定時制高校は新鮮だった。
フリースクールより学校の方が、無法地帯だったことに、とてもびっくりした。
通っている人はたいてい「行く高校がなかった」か「高校卒業資格を取るため」のどちらか。
定時制の教師たちも「無事に卒業してくれさえすればなんでもいい」という姿勢。
私は、というと卒業資格なんてものはどうでもよく、ただ「英語の基礎」を学べればそれで良かった。
あるとき、国語の授業中にふと思った。
「ここにいる生徒が皆、同性愛者だったらどんなに楽しいだろうか?」
次の瞬間、猛烈に不安になり、怖くなった。
「このままここにいたら異性愛者として、教育されてしまうのではないか? 私は異性愛者になってしまうのではないか?」と。
集団で行動するということは、その集団に嫌でも属さなくてはならない、ということだ。
自己を抑えて、その集団に「はまら」なければならない。
同性愛者の私が、その「学校」という異性愛者の集団にはまらなければならない。【つづく】
(みかこ)