母の成長〜親へのカムアウトから1年を経て
2007年の12月に両親にレズビアンとしてカミングアウトをした、帝(てい)さんのカミングアウトのプロセスを記したエッセイの第7回目です。
両親へのカミングアウトから1年経った節目として、2008年12月に帝さんが書かれた文書から、
今日は、母親との関係に関するエピソードを紹介します。
●親へのカムアウトから1年を経て〜カミングアウト・プロセス(帝)
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母は、新聞やTVを見たりする際、セクシュアリティ系のキーワードに「ピン!」と反応するようになったらしく、ちょっと得意げに、“お知らせ電話“をかけてくることがあります。
「いまTVの○チャンネルをつけてみて。」
TVを付けると、んん、性同一性障害を取り上げている番組。
それは話題として多いからだろうけど、明らかにゲイ・レズビアンについての情報は不足していると思われる母。
なおかつ、どれも「同じ」だと思っているに違いない母…。
しかし、カムの際に「カバちゃん」と「IKKOさん」しか母の口から出なかったことを思えば、ものすごい成長っぷり(笑)。
母が、先日放送されたNHKの番組(ハートをつなごう)を見ていてくれたこと。
「自分と同じような親がいる事が分かって、親近感がわいたわ。」
という感想もあり。
私ですら、そうそう連発しない「レズビアン」という言葉1つにしても、初めて母の口から出た時は嬉しかったです。
(帝/2008年12月)【続く】