ハイスクール・ララバイ(5/6)
10代後半に通っていたその学校へは、同じ出身中学からも、何人か入学していた。
その中にサトシと自分がいたわけだけれど、その他に信一というヤツがいた。
―――ゲイと気付いた頃のスクールデイズをテーマにした正和さんのライフヒストリー5回目です。
●ハイスクール・ララバイ(正和)
ハイスクール・ララバイ(5/6)
この信一ともクサレ縁で、小学校1年で同じクラスになってから、
つかず離れず、別のクラスだったこともあるけれど、交流は続いていたというめずらしい間柄だった。
中学の頃は、生徒会長に立候補し信一の推薦人をやったり、
その後の生徒会でも自分はメンバーだったりと、
なんやかやと関係が続いていた。
信一に対しては、自分は「恋愛感情」とまではいかないけれど、
漠然とした好意のようなものを抱いていた。
そんな彼と、たまたまにいっしょに帰宅する機会があって、
その日も学校から最寄の駅に向かう道を2人で歩いていた。(正和)【続く】