「遠い世界から」〜暗中模索の道のり(3/3)
ゲイマガジンに載っているのは、男性ばかりで女性のものはなかった。載ってる漫画も男性ばかりだった。やはりゲイマガジンも「遠い世界」だった。
『同性愛の情報に出会うまで』というテーマの智子さんのライフヒストリー3回目(最終話)です。
●同性愛の情報に出会うまで(智子)
おまけに友人の中には「美しくないゲイは、認めない」なんていう人も。当時の私に張り倒す知識もなかったし、「じゃぁ、私はどうしたらいいのだ」と凹むだけだった。
それにゲイマガジンというものは、性的な欲求を満たすためには作られていても、精神的な欲求は満たしそうもなく、その点でも、私の探しているものではなさそう、と思った。
結局、性的指向に気付き始めたばかりの私は、真に欲する情報もなく、同性愛が「どこか遠い世界のこと」としか思えない状態のまま過ごしていたのだと思う。
(智子)【完】
次回は、正和、智子さんがお互いのライフヒストリーについてコメントする「クロスコメント」を紹介する予定です(Arashi)。
■関連記事: 智子×正和のライフヒストリーについて
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