「スタートライン」〜大學編(しんご4回目)
高校を卒業する頃、ゲイだと気づいた。
その事実はものすごい恐怖で僕を押しつぶした。「ここなら受け入れてもらえる」という場所に行っても、拒絶されているように感じた。
しんごさんの、『学校生活』をテーマにしたライフヒストリーの最終回です。
ゲイであることに思い悩むうちに「夢共和国」「生徒会」「子ども権利条約」が一つずつ遠くなっていった。もちろん家も。
今まで居場所と思っていた場所に僕は心を開くことができなくなった。
だから、心を閉ざした場所や人からは遠ざかることにした。
それまで「学校」という場に疑問を感じたことのなかった僕の体は、自動的に大学まで運ばれていた。
僕が「学校」に求め続けたことは「学習の場」というより「仲間を作る場」だった。
けれども大学には、好きな人もいなかったし、居場所もまったく感じることができなった。
人生で初めて僕は「なぜ学校へ行くのだろう?」と思った。
ゲイと自覚し、全ての積み重ねたものが崩れた瞬間だった。
休学か退学か? 迷った。
でも今でも僕は学校に通っている。
積極的に降りる理由を見るけることがなかったので、それなら「学校」を一通りこなそうと思った。学校に「ゲイとして」通う意味を考え、実践しようと思い、歩きはじめた。
でもやっぱり異性愛者ばかりいる大学で同性愛者として振舞うのは難しいと思う今日この頃だ。
(しんご)
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