QMblog's blog

レズビアン&ゲイライフをサポートするNPO法人アカーのWEBマガジン。編集部:「ふじべ・あらし」がお伝えしています。

同性愛者の赤ちゃん?? イタリアで論争


同性愛者の赤ちゃん?? イタリアで論争


「同性愛者(homosexual)」と書かれたリストバンドをつけた新生児の写真。性的指向は、選べません」というスローガンがそこに付けられています。同性愛者への差別に反対する地元行政のキャンペーンの一環として、イタリアのトスカーナ地方に掲示されたポスターが、論争になっているそうです。

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▼イタリアの同性愛者人権擁護キャンペーンで騒動 (2007年10月25日)
http://www.afpbb.com/article/life-culture/life/2302512/2278795



【10月25日 AFP】イタリアで展開中の、同性愛者差別に抗議する広告キャンペーンで、「同性愛者」と書かれたリストバンドをした新生児の写真が使われ たキャンペーンポスターが騒動を巻き起こしている。


 トスカーナ(Tuscany)地方全域に掲示され、また23日の各全国紙にも広告が掲載されたこのポスターには「性的指向は選べない」とのスローガンも書かれいる。


 このキャンペーンに対し、キリスト教民主・中道民主連合(UDC)のLuca Volonte議員は、「同性愛指向が生まれつきの性質だと人々に信じ込ませるために新生児を利用するのは、不誠実で恥さらしだ」と批判した。


 また、自身も同性愛者である哲学者ジャンニ・バッティモ(Gianni Vattimo)も、同広告を「悪趣味」とし、掲げられたスローガンについても「正確さに欠く」と批判する。


 一方、有力な同性愛者の人権擁護団体「ArciGay」は、今回の広告キャンペーンを称賛し、同性愛指向について「尊重されるべき不変の事実だ」と述べた。(c)AFP

日本語で読める上記の記事以外に、英語で読める他のニュースサイトもチェックしてました。さらには、個人のブログなんかもチェックして、補足情報を追跡してみようと思っています。


これを、受けて、ウの目担当の、Yanagihashiさんのコメントに期待しましょう??


▼Ad campaign ignites sparks(Planet Homo 10月29日)

http://planethomo.typepad.com/planethomo/2007/10/ad-campsign-ign.html

「広告を支持します。なぜなら、ポスターは、私が常々、確信している、『同性愛とは、選択ではない』という考え方を、表すものだからです」「同性愛者が選択することができることは、自らのセクシュアリティを受け入れるか、あるいは、不幸に生きるか、ということだけなのです。」(ゲイの議員Franco Grillini)

  • 前述記事でも引用されている同性愛者の哲学者Gianni Vattimo

「ゲイ、レズビアンが別の人種であるかのような印象を与える恐れがある」

と広告に反対

  • ポスターを作製したのは、カナダの財団で、すでにQuebecでも、実施されているキャンペーンとのこと。
  • ポスターの選定に関わった地元行政の、Agostino Fragaiは、ポスターを採用したのは、

「赤ん坊が写っていて、力強いけど、やさしいイメージを持つものだったから」

「これは、ただのポスターで、科学的な論文ではない」のだから
性的指向が、先天的なものかどうか、という議論に参加するつもりはない」

とのこと。

▼Italian Regional Government Runs Ad Using Newborn Baby to Promote Homosexuality(LifeSiteNews.com

http://www.lifesite.net/ldn/2007/oct/07102908.html

  • 家族の価値を重視するような保守系サイトのニュースページから。広告に対して、反対の立場を表明した、保守系政治家や、バチカンの声明を引用。広告を、「同性愛を遺伝的なものである、という考え方を広げようとするもの」と断定したうえで、「同性愛が遺伝によるものではない」という専門家の所見を引用して、広告の意図を打ち消し。

この種のキャンペーンを行うのは、よい考えではない。少々、奇妙だ。ここまで、過激になるべきでなかった

同性愛的傾向を持つことは罪ではないが、同性愛行為は、罪

'Gay' baby triggers row(National Nine News、オーストラリアのニュースサイト)

http://news.ninemsn.com.au/article.aspx?id=308895

  • イタリアのゲイ権利擁護のグループ「アーチゲイ」“Arcigay”の声明。

キャンペーンで、トスカーナ地方の先進性が証明された。イタリアの残りの地方も、トスカーナの動きに従うべきだ

ArcigayのHP
  • 真っ先に、キャンペーンを援護するコメントを出した、イタリアのゲイグループArcigay。同性愛者の権利擁護を目的に、1985年に設立された、老舗のNPO法人です。HPには、英語の説明もあります。