行く年、来る年
パーティーや旅行、合宿など形態は様々ですが、1990年からアカーでは、毎年、「年越しの時間」を同性愛者同士で過ごしてきました。
年末年始のこの時期は、実家に帰るなど、血縁の家族と一緒に過ごすというのが通例のようです。現実に実家に帰るにしても、ひとりで静かに過ごすにしても、12月31日の23時59分59秒へと減っていって、1月1日から緩んでいく、お正月というこの時間が持つ「巻き込む力」というのは、一年の他のどんな時期よりも強力で、同性愛者たちにとって、どうしても密度が濃くなる時期です。「異性愛の雰囲気」が特に強くなるこの年越しの空間を、みんなで集まってどうにかしようと始まったのが、アカーの年越企画でした。
近年、当会では「親と子の集い」や「メモリアル・サービス」など、血の繋がった親族との関係や、カムアウトの問題を見つめるような機会やイベントも行ってきました。そんな中で出てきたのが、「結ぶ縁」としての“結”縁を大切にしようということでした。
今年の年越しも、アカーでは、さまざまな縁で結ばれた仲間たちや、同性愛者の“家族”と年越しを一緒に過ごすための集いを開催します。特に今年は、スペシャル・ゲストとして、半世紀に渡る長い時間を共に過ごして関係を育んできた一組のゲイ・カップルをご招待して、お祝いを伝えるための場を予定しています。
また、新しい年を新たな気持ちで迎えるための、同性のパートナーがいる方は、パートナーと一緒の参加をお誘いしました。アットホームで暖かい雰囲気を出すために、各自の家庭の味を持ち寄っていただくポトラック・パーティー形式としました。
残念ながら、今年の年越しイベントは、アカーのメンバーおよび、会が招待したゲストに限ったクローズドな会になりますが、来年にでも、このQMブログでもその様子を紹介できればと思います。
今年も、1年間、当QMブログをチェックしてくださった読者の皆様、その他、アカーを応援してくださった本当にたくさんのみなさまに心よりお礼を申し上げます。来年もよろしくお願いします。
みなさんも良い年をお迎えください。
2008年12月31日
QM担当