バスカヴィル家の犬（2/10）

バスカヴィル家の犬（2/10）

●「バスカヴィル家の犬」

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この公園の“パパ”は、木島さんだ。

昔からこの二丁目あたりを仕切っている組の中途半端なチンピラ。

木島さんは背が高くて眼鏡をかけていて、いつも笑っている。

優しいのでチンピラとしては中途半端だ。

お客さん一人につき、手数料は千円。

おどろくほど安い。

木島さんにたったそれだけ払っておけば、何かトラブルに巻き込まれた時、助けてくれるっていうのがあって、自然にみんな払ってる。【続く】

●「バスカヴィル家の犬」

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■関連記事：この街はおまえなんか待たない〜〜「新宿二丁目」をめぐる短編集〜

･第3話：「利き腕」
･第2話：「エジプト十字架の秘密」
･第1話：「八百万の死にざま」
･連載にあたって：

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