QMblog's blog

レズビアン&ゲイライフをサポートするNPO法人アカーのWEBマガジン。編集部:「ふじべ・あらし」がお伝えしています。

Beautiful!〜Keigoさん編〜

8月6日はクリスティーナ・アギレラの歌『Beautiful』を題材にしてジュリアン先生が授業をしてくれました。
(ジュリアン先生はどうもアギレラの名前が言いにくそうで何回も間違えて、その度にみんなが直していたのがおもしろかったです。英語でもやっぱり発音しにくい名前ってあるんだなぁ)

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自分にとって、アギレラと言うと歌声は好きで(なんとなくホイットニー・ヒューストンに似ているので)CDを1枚持ってはいるけど、あまり思い入れのない歌手でした。
正直、アイドル路線の人かと。
でもこの『beautiful』を聞いてその考えが変わりました。
しっかり自分の主張を持っている人であり、それを表現できる人です。



この歌は社会の中で立場的に弱く、(それ故に)心に傷を負い、もがき苦しんでいる人達(ゲイを含む)への応援歌です。
ハンディをしょいながらも一生懸命生きている人達にアギレラは「あなたたちは、大丈夫なのよ。素晴らしいのよ。」
と言うメッセージを与え、勇気づけているのです。
(実際、彼女がステージでアカペラでこの歌を歌うPVを見ました。泣きそうな表情で、でも力強く歌う彼女から目が離せませんでした)



「beautiful」という単語は、中1で学習します。

「どんな意味か?」と問えば、小学生でも「美しい。きれい。」と答えられるでしょう。
でもこの「beautiful」は外見的な「美しさ」を言うよりは
むしろ内面的な「美しさ、素晴らしさ」を指す時にこそ本領を発揮するような気がします。
(むしろそっちの方が本当かも。“She is beautiful.”ってあんまり日常では言わないそうなので)
 


例えば、ある人が自分の愛する者を守るために戦うとします。
相手は自分よりも強く、すぐにボロボロにされ血だらけになるのですが、
それでも両足でふんばって敵の前に立ちふさがり、
最後まで戦う心を失わない・・・。
その人の姿はまさしく「beautiful!」なんじゃないでしょうか。 
血だらけでもボロボロでも外見は関係ないです。
 


アギレラは若いが故に有名になったことで色々な中傷を浴び続けたことでしょう。
曲のヒットにも恵まれて、スターになったが為に「いつ飽きられるのか?」という不安にいつも心を悩ませているでしょう。
だから、わかるんだと思います。
同じように心に傷を持った者の苦しみが。だからこそそういう人達に伝えたいのだと思います。


傷ついても悩んでも偏見や中傷に負けないで前向きに生きる生き方こそが本当の意味で「beautiful」なんだと。



初めてレインボーに行った時にジュリアン先生が話してくれました。
「自分もゲイなので困っているゲイを助けたい」と。
聞いていて思わず泣きそうになりました。
当たり前のことなのに、大事なことなのに、自分は今までそんなこと考えたことなかったので。
いつも自分は自分のことばかりだったで・・・。
 

アカーの人たちも、レインボーの先生達も、困っている誰か(ゲイ)のために行動をしています。
自分は今何もしてないけれど、できたら将来何らかの形でお手伝いができればなぁと思っています。
 


アギレラの授業を受けて、そんなことも考えました。
歌は好きなのでまたこんな授業を受けたいです。

(Keigo)