QMblog's blog

レズビアン&ゲイライフをサポートするNPO法人アカーのWEBマガジン。編集部:「ふじべ・あらし」がお伝えしています。

すべてのセレブはカムアウトすべきか?

「以下のセレブのうち、同性愛者の噂があるセレブは何人いるでしょう?」

エイドリアンのそんな導入の質問から始まった9月19日(土)のレズビアン&ゲイの英会話クラス【英会話☆レインボー】(レギュラークラス)。


質問について、隣の席になったJUNさんと、リストのセレブをひとりひとりチェックしたところ、とりあえず私たちが出した答えは「6人?」でした(敵対する相手から「あいつはゲイだ」といわれて攻撃された場合も含む)。


ただ、実際に、はっきり「そうだ」と言っていない限り、真偽は特定できないわけで、ゲイの噂の数字は多くも少なくもなって伸縮自在でこの質問に対する「正解」はないわけですが。まさに「噂」というものの、つかみどころのなさですね。

「ゲイを公言していないすべてのセレブはカムアウトすべきか?」というテーマでディベート

さて、クラスの本題は、ディベートをしてみようということでした。“All gay celebrity should come out!”というテーマを設定して、賛否それぞれの立場のゲストスピーカーたち、議論を進行する司会、質問をするオーディンスに分かれてディベートをしました。


セレブはカムアウトすべき、に賛成の意見としては

  • ゲイのセレブがカムアウトすることで、同性愛者であることに悩んでいる多くの人々を勇気付けることができる
  • 特に、同性愛に気づいたばかりのユースにとっては、自身を受け入れるのに、大きな影響力があるのでは?


といったような意見が述べられました。



反対の立場の意見としては、

  • カムアウトする/しない、自体が選択なのだから、セレブだからと言って、それを強制されるのは、おかしい。
  • 一般のレズビアン、ゲイのカムアウトあってこそのセレブのカムアウトだから、セレブだけが、先にカムアウトしないといけないというのは間違っている


という意見が述べられました。


そもそも、日本語を使って生活している日常や文化の中では、自らの賛成の立場、反対の立場をはっきりさせて議論すること自体が、そんなに多くありません。ましてや「カムアウト」というテーマについては、、抵抗感やモヤモヤした気持ちを心に抱いているゲイ、レズビアンが多い中で、それについて立場を鮮明にしてディベートするクラスは、なんらかの居心地の悪い気分を参加者に引き起こしたかもしれません。けれども、時々、それを見つめる機会を持つことが大切だ、というような趣旨のことをエイリアンは、おっしゃっていました。


いろいろな感情に振り回されて、なかなか論理的になりづらい日本語の文脈ではなく、このように英語を通して、ときどき“ゲイネス”について考える機会も大切だ、ということに気づかせてくれる、エイドリアンのクラスは素晴らしい、と思った土曜の夜でした。