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レズビアン&ゲイライフをサポートするNPO法人アカーのWEBマガジン。編集部:「ふじべ・あらし」がお伝えしています。

早稲田大学ジェンダー法研究会で講演

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講演:『府中青年の家事件から学ぶ〜多様化する社会の中で 当事者が求める法律家とは〜』2009年10月16日 18時30分〜20時

10月16(金)夜。
早稲田大学ジェンダー法研究会主催の講演会で、当会(NPO法人アカー)の法律スタッフである柳橋晃俊さんが、府中青年の家裁判についてお話しました。
将来、法曹を目指すロースクールの学生さんたちに混じって、聴講してまいりました。



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講演が行われた早稲田大学の27号館は、「小野梓記念館」とも呼ばれているそうで、あの有名な大隈講堂の近くにありました。

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講演を主催された早稲田大学ジェンダー法研究会は、早稲田大学大学院法務研究科の研究会で、今回のような形で、各分野の法律家を招いて“ジョンダーセンシティブな法曹”になるために必要な考える視点や洞察力を高めるきっかけとしている、とのことでした。
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会場となった、27号館206号室。
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27号館は、棟の廊下を歩いていても、法律用語がどんどん耳に飛び込んでいるようなアカデミックな活気がある空間でした。
スタッフのお話によると、なんでも自習室は、24時間体制(!)で勉強できるそうです。


会場をいっぱいに埋めた聴講のみなさんにむけてお話する柳橋さん。
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目的をもって勉強されている方たちからの熱気や、テーマへの関心の高さが伺えました。


話の材料となった、府中青年の家裁判とは、1990年、当時、東京都の宿泊施設であった府中青年の家に同性愛者のグループが宿泊拒否をされたことで、当会(NPO法人アカー)と東京都の間で争われた裁判(第1、2審ともアカー側の勝訴で終審)のことです。

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柳橋さんのお話は、府中裁判に直接、関わった経験に基づく、具体的なプロセスを通して、体験談も交えながら話されました。

裁判が行われた1990年代(初頭)の同性愛を巡る社会、そして、裁判後の2000年代の今日の社会、さらには、裁判後に変わったこと、裁判を通して変化した社会状況のことが、話を通じて浮かび上がる仕組みになってしまいました。


ちなみに、「府中青年の家裁判」のことは、法曹界を目指す人には必読の『憲法判例百選』という本にも収録されている判例とのことです。

当日、参加されている方から『憲法判例百選』を、その場でお借りして写真を取らせていただきました。
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依頼を受けた講演テーマ『府中青年の家事件から学ぶ〜多様化する社会の中で 当事者が求める法律家とは〜』が示しているように、今回の講演の焦点は「専門家と当事者の関係」にありました。

そこが何より興味深く、有意義に講演を聴くことができた点だったと思います。


別冊ジュリスト No.186 憲法判例百選1

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