QMblog's blog

レズビアン&ゲイライフをサポートするNPO法人アカーのWEBマガジン。編集部:「ふじべ・あらし」がお伝えしています。

蜘蛛の糸(4/4)

レズビアンと気づいた智子さんが、どのようにして「同性愛者である仲間が集まるグループ(アカー)」を知ったのか?を書いたライフヒストリーの完結編です。

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智子さん:

図書館で『ゲイリポート』を借りたおかげで、レズビアン向けの電話相談があることを知った。〔編集部注:1992年、智子さん20歳の頃〕

そこに書かれた電話番号は、同性愛者であることに正に悩んではいるが、どうしていいのかを悩んでいた私に差し出された助け船だった。


それまでも、なにかの広報なんかに載っている「青少年のこころの悩み相談」のようなところに電話してみようかとも思ったけれど、「同性愛の感情は一時的なもの」とか「治す」とか言われそうで、かけにくく、信用できない気がしていた。


でも…ここなら同性愛者の人が電話を受けてくれるし、プライバシーは絶対守るって書いてある。
とりあえず番号のみ控えて『ゲイリポート』は返却した。
いつか困ったらここがある、という支えだけができた。


電話相談の番号を控えてから、半年位して、電話相談に電話し、オープンミーティング(当時。現:【OM】)に行く事になる。


あの日、本屋で『ゲイリポート』に出会わなかったとしたら…。
人生を変える蜘蛛の糸はどんなところに垂れているか分からない。
そしてそこから行動を起こすかどうかで変えられるのが人生なのかもしれない。  

【了】

(智子)

【正和さん編へ】

『ゲイリポート』

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