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レズビアン&ゲイライフをサポートするNPO法人アカーのWEBマガジン。編集部:「ふじべ・あらし」がお伝えしています。

『友たちの軌跡。それぞれの季節。』〜コミュニティ・メモリアル・サービス2008 ご報告

去る10月5日、本年のコミュニティ・メモリアル・サービスを無事開催いたしました。今年もたくさんのみなさんにご参列いただいて、レズビアン&ゲイコミュニティの中で、あるいはコミュニティの近くで、亡くなった方たちとの縁やつながりに感謝の気持ちをささげることができました。あらためてお礼申し上げます。



また都合で参加できなかった方々からも、準備の過程でのさまざまなご協力やサポート、故人へのメッセージを頂きましたことに感謝申し上げます。


メモリアル担当スタッフの菅原智さんよりご報告のレポートが届いたので紹介いたします。

レポート アカー・コミュニティ・メモリアル・サービス2008ご報告 

キャンドルサービス

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今年の追悼冊子には20名の故人を掲載させていただきました。過去22年間の会の活動を通して出会った仲間たちの、それぞれの“軌跡”に尊厳を込めて、今年も一堂にキャンドル・サービスで追悼いたしました。


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キャンドル・サービスに先だち、去年の9月30日のメモリアルサービスから今年のメモリアルサービスまでの一年間に私たちの元に届けられた訃報をお伝えしました。


特別追悼2008

また特別追悼2008として、駒尺喜美さん、新美留美子さん、押尾剛さんをご紹介しました。


このお三方は、いづれも昨年2007年の春にお亡くなりになりましたが、生前この3名の方に互いに特別なつながりがあったわけではありません。しかし、私たち同性愛者とその活動の歩みを通して、ここにつながりが生まれたのでは、と思います。

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「友たちの軌跡。それぞれの季節」がテーマ

駒尺さん、新美さん、押尾さんの3名をご紹介するにあたり、今年のテーマを「友たちの軌跡。それぞれの季節」としました。



駒尺喜美さんには、冬から春の足音も聞こえ始めた冬の終わりの季節を、新美留美子さんには、サクラの季節の幕開けを予告する春の季節を、押尾剛さんには、セミの声が聞こえ青い空がどこまでも続く夏の季節を…。季節をキーワードに、3人それぞれの生きた軌跡に哀悼を込めて、手作りのメモリアル・サービスを捧げました。


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残されていた写真や映像、インタビューなどでご紹介できるのは、それぞれの人生の中で、本当にほんの一部分でした。しかし、その一部分は、私たちが同性愛者として生きてきたそれぞれの生と、深くつながり、関係したものでした。



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冬から春、そして夏…。秋はこのメモリアル・サービスを開催してきた季節です。3名のそれぞれの人生の一断片を、めぐりゆく季節の中でご紹介することで、一堂にはつながりえなかった3名と参列したみなさんが、今ここでつながりを得ていること、それは今後もどこかで続いていくことを、みなさんと共有できないか…。準備スタッフの一人が考えたアイデアでした。



生前の面識に関係なく

今回で4回目を迎えたコミュニティ・メモリアル・サービス。会とその周辺を通してつながりのあった故人をつながりのあった人たちで追悼する趣旨へと形を変えてきました。


参加にあたっては、必ずしも生前の故人と面識があるかどうかは問わず、レズビアンやユースなど、今年も様々はプログラムやイベントに接点のあった皆さんに広報し、初めての方にもたくさん来ていただきました。

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遺族のお話の重み〜考えさせられた瞬間

当日足を運び、ご参列いただいたご遺族の方には、無理なお願いにもかかわらず本当に貴重なスピーチを私たちにして頂きました。多くの方がそのスピーチの重みを、それぞれの立場に立って受け止めて帰ったのではないでしょうか。


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亡くなった故人の想いや軌跡を私たちはどのように受けとめ、どのように生かしていくことが出来るのかを考えさせられた瞬間でした。

それぞれの“季節”を

さて、早くも10月の中旬を迎え、秋も深まってきました。アカーの様々なプログラムも、行事・イベントも年末まで文字通り目白押しです。その日々に今回のメモリアル・サービスで共有できた思いを少しでも生かしながら、それぞれの季節をどこかでつながりを持って生きていけたらと思います。


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ご協力いただいたすべてのみなさまにお礼を申し上げます

最後に、今年も会場として本堂をご提供いただき、貴重なお話をいただきました経王寺住職、互井観章さん、そして開催にご協力いただきましたすべてのみなさまに、重ねて御礼申し上げます。本年もありがとうございました。


菅原智雄)


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