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レズビアン&ゲイライフをサポートするNPO法人アカーのWEBマガジン。編集部:「ふじべ・あらし」がお伝えしています。

秘密の花園(3/6)

高校3年になった。またまためでたく、私は片思いの相手の紫帆と同じクラスになれた。

私は、何かに感謝したい気持ちでいっぱいだった。

●秘密の花園(智子)

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―――学校生活をテーマにした智子さんさんのレズビアン・ライフヒストリーの3回目です。(Arashi)。

秘密の花園(3/6)〜「スクールデイズ」(智子)

私と紫帆はクラスでも仲良しだった。

地道に相談相手になった。



紫帆のことをもっと知ることができる上に、紫帆の気持ちもバッチリキャッチだ!と思っていたので、以前よりも気持ちに余裕があった。




そんな頃、めぐみが私に相談をもちかけてきた。


「最近、紫帆が冷たい、離れて行ってしまうようで…、なんとか気持ちを引き止めることはできないか?」と。



私は内心笑いが止まらなかった。今まで紫帆を独占していたのだから、「いい気味だ」と思った。


「なんで私がお前の相談に乗らなければならないんだ」ひそかに思いながら、
「これはヒョットすると使えるぞ」と
またまたとんでもない“意地悪虫”が顔を出し始めた。



神妙な顔つきで私は、めぐみの相談に乗り、いかにも「親切な友達」を装った。



めぐみは遅くまで時間を割いてくれてと感謝している様子だった。



私はめぐみの話を適当に流して聞いて、
「紫帆が冷たいのは、めぐみの思い過ごしなのではないか?」

「「誰が見ても、一番仲が良いのは紫帆とめぐみなのに…」

と安心させるようなアドバイスを言った。

(智子)【続く】