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レズビアン&ゲイライフをサポートするNPO法人アカーのWEBマガジン。編集部:「ふじべ・あらし」がお伝えしています。

 君宛

『メガトンのえんぴつ』 は、ユースポエムを紹介するコーナー。


それぞれのポエムには、
レズビアン/ゲイ/バイセクシャルのユースのメガトン級の思いが込められています。


今日紹介するのは、

編集部Mikakoがなんと14歳(!!)の時の詩です。



色とりどりの違和感と
「貴女」への思い。
ちょっと感電します。


「君宛」

風が突き刺さる これがカマイタチ

その夜 僕は汗だくになって 街の右から左を見つめていた
雪は降っていない 霧も掛かっていない
太陽と月が笑い合っていた

「不思議」そう言えば飲み込めない 「日常」そう言えれば気持ちいい

週刊誌と 束に縛った「君宛」と書かれ印が付いていた紙
僕はそれに躓き 手を着く前に頭を打った
頬に伝わる異様な流れ 指で搾り取り
始めて見た痛々しい手の甲 僕は仰向けになって紙を読んだ

小雨がサラサラ身体にあたり
僕の横には赤い川が流れ 下水にしまわれていた
魚とアリが競い プカッと浮いた

「不自然」そう思えば吐き気がする 「日常」 そう思えれば心地いい

「君宛」誰に送ったのか「君宛」僕が封を解いた
「君宛」誰が書いたのか「君宛」僕はすべて読む

白黒の周りに たった一つの赤い川
眼を光らせて色を付けたい 瞼が閉じて
白黒だった周りが色を滲ませていた

むらさきの雨 あおい鏡 みどりの風 きいろい僕
おれんじの街 あかい川 「君宛」の色はなに色?

いろんな色に囲まれて瞼が開いた 頭の割れ目に気づいた
近づいてきたのは 野次馬の太陽と月
出血多量の僕は 街の左から真ん中を見つめていた

「君宛」の紙をおでこに付けて・・・

    「君宛」
私の好きな人は貴女
理由なんか分からないし
なにを求めているのかも分からない
それでも
私の愛している人は貴女
話すことも出来ないし
会えないけど
目が開くたびに欲しくなる
どう伝えればいい?
なにも出来ないから
なにも言えないから
これでどうぞ感じてください

(Mikako)

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