QMblog's blog

レズビアン&ゲイライフをサポートするNPO法人アカーのWEBマガジン。編集部:「ふじべ・あらし」がお伝えしています。

今回のHer Point Of Viewは、
編集部Sのパフナイト体験記。
第3回目です。

それから、

多くの国々での生活経験を踏まえての、

デズリさんの視点は、

海外生活経験のない私には、

とても勉強になりました。

 

デズリさんが生まれ育ったマレーシアでは、

マレー人が進学、就職など生活のすべての面で優遇され、

しかも、同性愛は犯罪だとか。

チャイニーズでレズビアンのデズリさんは、

常に生きにくさを感じていたそうです。

 

そして、移住したカナダではどうか、

というと、一見同性愛に寛容な国のように見えるが、

メジャーな地位にいるのは、

白人の同性愛者だけであって、

有色人種の同性愛者は、

やはりマイノリティー中のマイノリティーで、

黙っていたら、その存在さえも無いものとされるし、

これでもか、というくらいにアピールしても、

無視されることが多いとか。

 

デズリさんの、知的なたくましさ、

したたかさは、

この経験によるところが大きいのではないか、

と思った次第です。

 

そして、

久しぶりに帰って来た日本の印象は、というと。

とても息苦しい、と。

だからこれから先、

長く日本にいるつもりはないそう。

 

自分は、根無し草で、ボヘミアンのように、

いつもいろいろな国をさまよっている、

とデズリさんは言っていたけれど、

いろいろな国を突き放して

客観的に見る目を持った彼女は、

決して根なし草などではないですね。

 

彼女は、どこの国で生活しても、

きっと、

たくましく根を張っていろいろなものを吸収できるのだ、

 

と私は思うのです。

 

私には、果たして根はあるのだろうか?!

日本で生活していると、

気がつかなかったり、

麻痺してしまう感覚に、

ふと気づかされた夜でした。

〜完〜

(編集部S