生デズリさん、見ました!!(第1回)
レズビアンによる視点を取り上げるコーナー【Her Point of View】。
2回にわたって、編集部S(レズビアン)のコミュニティ・イベント体験記になります。
さて先月、パフナイトに行ってきました。
10月のパフナイトは、リム・デズリ監督を迎えて、彼女の短編映画5本の上映と
デズリ監督とパフスペースの主宰者イトー・ターリさんとのトークによる2部構成。
まずデズリさんの経歴を簡単に。
デズリさんは、マレーシア生まれのチャイニーズ2世で、
日本の大学を卒業後、テレビ局勤務。
学生時代より映画製作を手がけ、
これまで、欧米のレズビアン&ゲイ映画祭を中心に映像作品を精力的に発表しています。
最新長編作FLOORED BY LOVEは北米では珍しい、アジア系の主人公を登場させたテレビドラマで、カナダ全国テレビのプライムタイム放映を果たしました。
2002年よりカナダへ移住して4年間滞在後、最近、日本に帰国したばかりです。
今回のパフナイトで上映したどの作品も、チャイニーズやインド系などアジア系のレズビアンが登場するストーリーでした。
とにかく面白かった!!
『父さん、母さん、わたしは・・・』や『バブルティー物語』では、
チャイニーズのレズビアンが両親に思い切ってカミングアウトしようとするのですが、
そこは、チャイニーズファミリー。
家族で過ごす時間を何よりも大切にする両親とは、
そもそもまったく話が噛み合わず、
主人公の深刻さは空回りするばかり。
その辺りの描き方が本当に面白いのです。
例えばですね・・・。
「大事な話? 話は食事の後! ハ〜イ! お肉もちゃんと食べてちょうだい!!」と、
食事中に、いつカミングアウトやカノジョの話を切り出そうかと思い悩む主人公のお皿に、
アヒルの足(?)の唐揚げを、ポンポンと投げ込む母親。
そして食後、やっと落ち着いて話せるかと思いきや、
今度は、これもお約束の家族麻雀!!
まあ、万事こんな調子なワケです。
他にも、作品のいたるところに
センスの良いユーモアが溢れていました。
第2部は、デズリさんとターリさんのトークタイム。
小柄ですが、知的で、ものすごくエネルギッシュな感じのデズリさん。そして、対するターリさんは、というと。
なぜか、ちょっとはにかみ気味に、時々肩をすくめながらインタビューしていて、とてもかわいらしかった(失礼!!)です。
※リム・デズリ監督のレズビアン映画『シュガーベイビー』です
〜【次回に続く】〜
(編集部S)