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レズビアン&ゲイライフをサポートするNPO法人アカーのWEBマガジン。編集部:「ふじべ・あらし」がお伝えしています。

米政府、同性愛者の権利の重要性を国連で演説

先日6日、「世界人権デー」を前に、ヒラリー・クリントン米国務長官が、ジュネーブの国連欧州本部で同性愛者の人権("Gay Rights")の重要性について演説し、LGBT(レズビアン・ゲイ・バイセクシャル・トランスジェンダーなど性的少数者)の権利擁護を国際社会に訴えた。

一部の国のように同性愛を犯罪化、処刑したり、あるいは宗教的、道徳的に否定する事は少なくとも、制度など公的なレベルから個人的な人間関係レベルまで、性的指向を積極的に認めて、肯定する事も少ない、そんなすべてが曖昧にされてしまうこの国で、改めて同性愛者の人権ってなんだろう?という問いを改めて思うスピーチでした。


個人的には、特に「同性愛者の権利は人権であり、人権は同性愛者の権利だ」というヒラリー・クリントン国務長官のフレーズが強く印象に残りました。


このフレーズを含む、なぜはっきりと同性愛者の権利を認める事が大切かを述べた、部分を訳してみました。




●「同性愛者の権利は人権であり、人権は同性愛者の権利」

同性愛者の権利と人権は、ぞれぞれ切り離された別個のものである、と考えてきた者たちもありました。しかし、実際には、両者は、ひとつのもので同一なのです。もちろん、60年前、世界人権宣言が起草されたとき、各国政府は、LGBTのコミュニティにそれを適用することを考えて作ったわけではありません。おそらく、先住民や子ども、障害者やその他の差別を受けている集団に、その宣言を適用できるとも考えていなかったでしょう。60年が経ったいま、我々は、それらのグループに属する人々が、十全の尊厳と権利を受ける資格を持つ、という認識に達しています。なぜならそれらの人々も、すべての人々と同じように、共通の人類であるからです。


この理解は、突然に起こったわけではありません。時間とともにじょじょに発展してきたのです。その中で、我々は、その都度、新しい権利、あるいは、個別の権利を創り出すのではなく、つねにすでに人々がもっている権利を尊重することを理解しました。女性であること、ある人種に生まれたこと、ある宗教を信じること、ある種族に属すること、ある少数民族出身であること、と同じように、LGBTであることで人間であることが損なわれることはないのです。それゆえに、同性愛者の権利は人権であり、人権は同性愛者の権利なのです。


同性愛者の人権について皆さんのご意見は?