『性的指向における自由と平等』〜自治体の人権担当者に講義
『性的指向における自由と平等』を講義
〜2011年9月16日(金)人権啓発指導者養成研修会〜
●レポート:飯塚信吾さん
2011年9月16日(金)、浜松町にある世界貿易センタービルのWTCカンファレンスセンターで行われた財団法人人権教育推進センター主催の「平成23年度 人権啓発指導者養成研修会」の東京会場において、当会(NPO法人アカー(OCCUR))より『性的指向と人権』というテーマで講師派遣を行いました。
今回、私、飯塚信吾も、勉強のため研修会にお供させていただいたので、簡単ではありますが当日の様子をレポートいたします。
研修会は、各地の地方公共団体の人権担当の職員を対象にしたもの。
「人権啓発の指導者として有益な知識や技能を修得することを目的」に法務省委託で毎年開催されているとのことです。
今年度から『性的指向』に関するトピックを扱うことになり、当会の法律相談のスタッフである柳橋晃俊さんが講師として派遣されることになりました。
当日、柳橋さんは「性的指向における自由と平等」というテーマでお話しいたしました。
講義では、当会の法律/アドボカシー分野の活動を始め国内事例や国際社会との関係を交えながら紹介しました。
当日の講義については、受講生の方から次のような声が寄せられたそうです。
- 「全く知らない世界であったので、全てが勉強になりました。」
- 「性的指向の問題はカミングアウトの難しさなどまだまだ偏見が根強い人権問題であり一朝一夕ではいかないと思うが、継続した啓発活動が必要であることを認識できました。」
- 「その人の求めていることや思いを理解する一助になりました。非常に充実した講義でした。ありがとうございました。」
研修会に参加して、私が印象に残ったことを一つご紹介します。
今回の研修会のテーマが、「性的指向」ということで、それに関する裁判の紹介がありました。
その一つとして、「府中青年の家」裁判のことを取り上げていました。
その判決文の中で、数ページにわたり、性的指向の概念などについて記した項目があったそうです。
判例という形で、公的な文章に性的指向について説明が残ることは貴重なことだと思いました。
司法という公的な立場が、同性愛者の存在を認めたことはとても嬉しく感じました。
それと同時に、物事を曖昧にせず、社会に伝えたり形に残すことの重要さを感じました。
日常生活の中で感じた気持ちに素直になり、周りとコミュニケーションをとるぞ気持ちを新たにした一日でした。
中にはこんな素敵なレインボーのポスターも。ちょっとテカってしまっていますが。研修会後に東京タワーの特別展望台に登りました。
茶色の建物が、会場になった世界貿易センタービルです。
(2011年9月16日/飯塚信吾)
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