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レズビアン&ゲイライフをサポートするNPO法人アカーのWEBマガジン。編集部:「ふじべ・あらし」がお伝えしています。

くたくたプードル(2/3)

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智子さん:

そして、いざ(カムアウト)! 
という段階になると、なんだか意気込みだけが激しいので


「ふ〜ん。で?」


とか言われると

心の中で「ズコーッ」という音がしてしまうのだ。

このタイプの人は結構多く、


今までカムアウトした人のうち半分くらい。


この一見寛容なタイプはそれからがややこしいということがある。


本当に理解があるような人は


「同性愛も異性愛も同じで、

そのことで(少数ということで)差別されることがあってはならない。

でも今の世の中ではまだ差別されている。」


となる。


かたや

「人それぞれだもん。いいんじゃないの? 


差別なんて気にしないでよ。
何でもありあり。

で〜、あなたって男役なの?」

という困ったさんたち。


「レズ」だ「オカマ」だという言葉を指摘してやめるように言ったところで、

差別する気なんて全くない、


とヒョロリと逃げられるので始末が悪い。


私が不快だし、
蔑視する言葉だから、といってやめさせるのだが、
頭がよろしくないのか結構同じことを何度となく言わされるハメになる。


そんなことならいっそのことフォビアが強い人の方がまだましだ。

どの辺がひっかかっているか分かれば、
こちらもその誤解や偏見を取り除こうと頑張れる。


しかしながらこのタイプもやっかいで、

そう簡単に

「そうだったのか〜。ごめんごめん」

なんてことにはならない。


ビッチリとこびり付いたものを落としていくには一苦労なのだ。

おまけに親切という看板をさげて説教を始められたら、

もっと時間がかかってしまう。


【つづく】

(智子)

レズビアンの智子さんが、同性愛者だと気づいた頃を振り返って書いたライフヒストリー「カミングアウト」のテーマで書いた第2回目でした。