LGBTのホームレス・ユースをサポートする施設
NYCでLGBTのホームレス・ユースをサポートするアリ・フォーニー・センター
クリスマスイブの日の夕方、私たちは、最後の視察先としてアリ・フォーニーセンターAli Forney Centerのドロップインセンターを訪問しました。ニューヨークのLGBTのホームレスユースをサポートしている施設です。そこは、それまで私たちがNYで見てきた「このビル全体が、私たちが仕事をしているビルです」といった大規模なグループとは違って、他の会社もテナントで入って、使用しているようなビルの1階の一室でした。大きさはアカーの事務所くらいの大きさ。
LGBTのホームレス・ユースの問題
ますます多くのレズビアン、ゲイ、バイセクシャル、トランスジェンダー(LGBT)が目に見えるようになってきている米国社会でも、家族から拒絶されて、路上でホームレスにならざるをえないLGBTの10代も少なくありません。LGBTのホームレス・ユースは、異性愛者のホームレス・ユースに比べて、ストリートやシェルター施設内での暴力のターゲットになりやすく、彼らの多くは、精神疾患やトラウマ、飲酒やドラッグ、HIV感染の問題を抱えているといいます。Ali Forney Centerでは、2002年からNY市のそんなLGBTのホームレス・ユースのためにシェルターを提供しています。
受付
まず、入ってすぐに受付があり、そこは、ごっちゃごっちゃしていながらも、スタッフはみな忙しいそうにしていました。同時に、ユースのセンター特有の「楽しそうな」雰囲気がありました。
医務室
受付の奥は、医務室になっていました。
路上で怪我をすることの多いユースのために、簡単な応急処置ができるほか、HIVの検査も受けられるスペースになっていました。
そこは他の部屋より遥かに綺麗でした。スティーブンさんも「この部屋は落ち着いて、安心できるようなレイアウトにしてある」とのこと。
多目的スペース
写真には、とっていないのですが、廊下の突き当たりの一番広い部屋が、ユースたちが、朝・昼・晩の食事をとったり、寝たりする多目的スペースにもなっているとのことでした。当日、その部屋には、2人の少女がいました。身体じゅうの精気を吸い取られたように、椅子にもたれて、寝ているのでも、起きているのでもないような状態で、“ただそこに存在しているだけ”という感じでした。もしかしたら、単にその時、眠かっただけなのしれません。けれども、他のユースが、廊下や受付前のスペースで、元気にうろうろしているのと比べて、あまりもの違いには、やはり驚きました。
慈善事業の服
その隣の部屋では黒いビニール袋が山積みになっていました。子どもたちが、そのビニール袋から洋服などを出して選んでいました。
スティーブンさんによると、その衣類は慈善事業として集められたもので、本当は他のところに届けられる予定だったが、Ali Forney Centerへの寄付として廻ってきたものだ、とのことでした。次回では、アリフォニー・センターのスタッフのスティーブンさんへのインタビューを掲載予定です【こちら】。
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