一番近くて遠い人たちのこと(3/4)
10代、20代の頃の親との関係についての正和さんのライフヒストリー3回目です。
当時の自分の家族との関係を、今あらためて振り返ってみる。
「家族」とは、ある意味とても便利なものだったと思う。
経済的な利害は一致しているし、両親や姉たちとの関係もそこそこ良好だった。
特に貧しいわけでもなかった。
表面上はとりたてて困るようなことはなく、「家族」という枠の中に、自分の居場所はきちんと確保されていた。
それでも、家族に自分が男友達のことが好きだということを、男性に性的に惹かれるということを、話そうとは全く思わなかった。
いや、思えなかったのだろう、と思う。
話せなかった理由を、改めて考えてみる。
「家族」は、当時一番身近な人達だったから、もしそんな人達の口から、少しでも同性愛に差別的な言葉が発せられれば、精神的なプレッシャーは一番大きかったのではないか?
当時の私は、そのプレッシャーに対して少しも自覚的でなかったけれど、それでも無意識の圧力を感じていた。
と、絶対に思う。
(正和)【続く】
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