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レズビアン&ゲイライフをサポートするNPO法人アカーのWEBマガジン。編集部:「ふじべ・あらし」がお伝えしています。

同性愛の人口

本日24(金)中野区で【同性愛についての講演】があることと関連して、スピーカーズ・ビューロー(講師派遣)関連のトピックをひとつ。


学校や行政機関などで、同性愛について講演するとき、かなりの確率で会場から出てくる質問があります。
「同性愛者が人口に占める割合ってどれくらいですか?」というものです。

◆数字の落とし穴

同性愛人口、と一口にいっても、性的指向を直接聞くものと、同性との性体験の有無を聞くものでも結果に大きな差が出てくるでしょうし、聞く対象層、聞く場所、回答の方法、年代によっても結果が違ってくることが予想されます。数字は変幻自在。そこには、ちょっとした落とし穴がある、といえそうです。


同性愛人口に限らず、HIV/エイズに関わる数字でもそうですが、数字で示されると、あたかも客観性があるように思えるものですが、使われ方によって肯定的にも、否定的にもなりうる、ということは、いつも意識しておくことだと思います。

◆日本の場合

さて日本の場合、国民全体に性的指向を調査する大規模な調査は存在しないのですが、約274万人、20〜59歳の人口比では4.0%が同性愛者という試算を出した以下のような調査結果がありました。
▼巨大市場「LGBT」とは年間6兆6000億円、同性愛者の国内市場(日経BP)

◆だいたい1%〜10%くらい?

さらに米国ほか欧米各国の同性愛人口についてウィキペディアで見てみました。だいたい1%〜10%くらいの間に分布しているようです。


というわけで、(欧米各国の)同性愛の人口についてのウィキペディアの情報以下に要約してみました。詳しくは、ウィキペディアのエントリーを直にチェックください。

ソース:Demographics of sexual orientation(Wikipedia)(英語)

●米国

  • 『キンゼイレポート』(1948年/1953年)
    • 男性の37%が「過去に同性との性行為でオーガスムに達したことがある」と報告
    • 女性の13%が「過去に同性との性行為でオーガスムに達した、ことがある」と報告
  • The American National Health I(書籍)(1990年-1992年)
    • 民間で行われた3つの調査結果を収録。対象は9,000人以上
    • 回答者の2-3% が「同性と性行為を持ったことがある」と回答
  • The National Health and Social Life 調査から3,432人の回答(1992年)
    • 女性の1.3% が「過去1年に同性との性行為があった」と回答
    • 男性の2.7% が「過去1年に同性との性行為があった」と回答
    • 女性の4.1%が「18歳から現在までに、同性との性行為を持ったことがある」と回答
    • 男性の4.9%が「18歳から現在までに、同性との性行為を持ったことがある」と回答
  • The Alan Guttmacher Instituteの調査、20-39歳の性的に活発な男性に調査(1993年)
    • 2.3%が「過去10年に同性との性行為を経験」
    • 1.1%が「過去10年の性行為は同性のみ」
  • 研究者SamuelとCynthia Janusが調査、18歳以上のアメリカ人成人、4,550人に調査票調査((1993年、有効回答は2,765)
    • 男性の9%が同性愛者
    • 女性の5%が同性愛者
  • 15〜19歳の男性1672人を無作為抽出(1998年)
    • 回答形式が、「エンピツでの手書き」の場合1.5%が同性愛者
    • 回答形式が、「コンピューターを使っての入力」の場合5.5%が同性愛者
  • 2003 analysis of National Opinion Research Center data(2003年)
    • 性的に活発なアメリカ国民男性の4.9% が「18歳以降に同性との性的行為を持ったことがある」
    • 専らゲイは1%以下、4%がバイセクシャル男性

●オーストラリア

    • 16〜59歳までの19,307人に電話でのインタビュー(2001/2002年)
    • 男性の1.6% が「同性愛者」と回答、男性の0.9% が「バイセクシュアル」、と回答
    • 女性の 0.8% が「同性愛者」 、女性の1.4% が「バイセクシュアル」、と回答

●カナダ(1988年)

  • 大学生(25歳以下)5,514人に調査
    • 1% が「同性愛」、 1%がバイセクシュアル
  • カルガリーの750人(18歳から 27歳の男性を無作為に抽出)(1998年)
    • 5.9%が「ゲイ」と自認、6.1%=がバイセクシュアルと自認
    • 15.3% が「なんらの形で男性に対する同性愛的要素がある」(※3段階で「程度」をきいたもの)
  • カナダ国民135,000 人への調査(2003年)
    • 1.0% が「同性愛者」と回答、 0.7% が「バイセクシュアル」と回答
    • 男性の1.3% が「同性愛者」、女性の 0.7%が「同性愛者」、と回答
    • 18-35 歳の2%が「同性愛者、もしくは両性愛者のいづれか」と考える
    • 35-44歳だと「同性愛者、もしくは両性愛者のいづれか」が1.9% に減少
    • 45-59歳だと「同性愛者、もしくは両性愛者のいづれか」がさらに1.2%に減少
    • ケベック(Quebec)州とブリティッシュ・コロンビア(British Columbia州)だと、「同性愛者、もしくは両性愛者のいづれか」が国全体の平均より高く、それぞれ2.3% と 1.9%であった

●デンマーク

  • 男性1,373人を、無作為抽出(1992年)
    • 2.7% の回答者が「同性との性行為」を経験

●フランス

  • 20,055人への調査(1992年)
    • 男性の4.1%、 女性の12.6%が、「少なくとも1回は同性との性交の経験がある」

ノルウェイ

  • ノルウェイ国民、6,300人に調査(1988年)
    • 男性の3.5%が「同性との性行為」の経験あり
    • 女性の3%が「同性との性行為」の経験あり

●イギリス

  • 英国人男性8,337人に調査(1992年)
    • 「過去になんらかの同性愛体験あり」と回答が6.1%
    • 「1人以上の同性のパートナーがいたことがある」と回答が3.6%
  • 財務省他が、Civil Patrnerships 法の影響を調べるために調査(2005年)
    • 英国にいるレズビアン、ゲイの数は360万
    • 国民の6%が同性愛者
    • 16.66人に 1人が同性愛者

●米国各都市でのレズビアン、ゲイ、バイセクシャルの人口ランキング

  1. ニューヨーク 568,903人
  2. ロスアンジェルス 442,211
  3. シカゴ 288,478
  4. サンフランシスコ 256,313
  5. ボストン201,344
  6. ワシントンDC 191,959
  7. ダラス 183,718
  8. マイアミ 183,346
  9. アトランタ 180,168
  10. フィラデルフィア 179,459

●米国各都市別のレズビアン、ゲイ、バイセクシャルの人口率

  1. サンフランシスコ 15.4%
  2. シアトル 12.9%
  3. アトランタ 12.8%
  4. ミネアポリス 12.5%
  5. ボストン 12.3%
  6. サクラメント 9.8%
  7. ポートランド 8.8%
  8. デンバー 8.2%
  9. ワシントン 8.1%
  10. オーランド7.7%


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