「網の目くぐり」へのクロスコメント(正和)
「網の目くぐり」へのクロスコメント〜正和さんから智子さんへ
「どんな異性が好き?」という、異性愛者からのある意味、無邪気な質問の交わし方、について智子さんのライフヒストリーが昨日で完結しました。今日は、「網の目くぐり」を読んでの正和さんからのクロスコメントです。
そのうち「好きな異性のタイプは?」という質問に、辻褄(つじつま)を合わせるためだけに、答えを用意しておくことも面倒になってきた。
そこで、質問に真面目に答えない、という方法を考えてみた。
「あぁ、セルジュのことね。すね毛が巻いててかわいいの。今日も小鳥とテラスでお話しててよ。」
とか言ってやれば、たいていの人は「もう、いい。」と途中で遮ってくれて、それ以上の続きを作らなくて済む。
(「網の目くぐり」第3回より)智子さんへ クロスコメント(正和)
質問をはぐらかすために、相手があきれるような過剰なフィクションを作るというかわし方は初めて聞きました……。異性愛者との関係で、好きな異性のタイプをたずねる以外にも、「結婚プレッシャー」など、周りの圧力によって、半ば強制的に話を作らざるを得ない、という状況はたくさんありますね。(正和)
智子さんへ クロスコメント(正和)
「好みのタイプ」を聞く質問にすら居心地が悪かった分、同じ同性愛者たちと「好みのタイプ」について気兼ねしないで話せるようになったときは嬉しかった。
(「網の目くぐり」第4回より)同性を好きだ、ということを話せる仲間がいるのは同じように嬉しかったのですが、逆に、同性が好きだ、ということ以外で話題が見つからず、何を話していいのかわからなくなるようなこともよくありました。(正和)
次回から正和さんのライフヒストリーが開始します。お楽しみに〜。