網の目くぐり(3/4)
「網の目くぐり」(3/4)
―――「ノンケ」との接し方(あるいは、はぐらかし方?)をテーマにした、智子さんさんのライフヒストリーの3回目です。(2回目は【こちら】から)
そのうち「好きな異性のタイプは?」という質問に、辻褄を合わせるためだけに、
固定の答えを用意しておくことも面倒になってきた。
そこで、質問に真面目に答えない、という方法を考えてみた。
「あぁ、セルジュのことね。すね毛が巻いててかわいいの。今日も小鳥とテラスでお話しててよ。」
とか言ってやれば、たいていの人は「もう、いい。」と途中で遮ってくれて、それ以上の続きを作らなくて済む。
けれど、この方法は話す相手を選ばないとね。
おまけに皆さんに勧められるとも言い難い。
本当は私だって、みんなと同じ感覚で、一緒になって「常盤貴子はたまんないね」と言ってやりたいが。
本当に悩んでいた頃は、ギャグでかわす余裕もあったもんでなかった。