ハイスクール・ララバイ(2/6)
サトシとは別のクラスになってしまったけど、放課後の部活動ではしっかり同じ部に所属した。
というより、サトシが何部に入ろうか悩んでいるところを、無理やり誘って、同じ部に入部させたのだったが。
部活中は、あまり話はできないけれど、サトシと同じ部屋に居られるこの時間は、唯一、部活中だったので、自分としては満足していた。
―――ゲイと気付いた頃の学園生活(スクールデイズ)をテーマにした正和さんのライフヒストリー2回目です。
●ハイスクール・ララバイ(正和)
ハイスクール・ララバイ(2/6)
このころ、たとえクラスで会えなくとも、放課後、サトシと部活で顔を会わせて、その後は一緒に帰宅、というパターンだった。中学時代も、サトシとは別のクラスだったこともあるし、まあ以前と同じような感覚で、余裕を持ってサトシと接していられた。
それでも、授業中に「サトシはどうしているかな?」と思うと、同じクラスでないことが恨めしく思えて仕方なかった。また、校内でサトシとすれ違ったときなんかに、サトシが同じクラスのやつらと仲良くしているところを見たりすると、表面上は、穏やかな態度で挨拶(あいさつ)しながら、心中おだやかではいられなかった。
この学校はクラス替えがなかったので、このまま、ずっと別のクラスなのかと思うと、お先真っ暗な気持ちになったりで、心はユラユラと揺れ動いていた。
(正和)【続く】 ●ハイスクール・ララバイ(正和)
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