コメントonコメントでござる(その1)
先日、無事発行された『QM』誌の06年度最終号 。
読者のみなさまから感想が寄せられました。
いつもありがとうございます。
今日は、そんなみなさまのコメントを紹介しつつ、
いつか編集部からのコメントをつけていきます。
■ライフヒストリー特集
- まずは、特集(レズビアン&ゲイのライフヒストリー)についてのご意見から。
- ライフヒストリースナップ特集、とってもおもしろかったです。Kojimaさんの「秘密の花園」のあたりは爆笑、その悪魔っぷりにはすっかり魅せられてしまいました。さっすが、アカーの不名誉会員を自負するだけあって当時からタダモノではないなと痛感しました。
- Sugiyamaさんのほうは、当時のゲイマーケットがリアルに描写されててこちらもおもしろいです。辞書で「異常、倒錯」って見て、「がびーん」なんてお決まりの禁じ手が出てこなかったのが好感持てますね。
〜よしなかたかし(20代/バイセクシャル)
- 「秘密の花園」は、Kojimaさんが、女子高時代のエピソードを書いた部分です。女同士の三角関係が、四角関係になっていくさまが、書かれています。
- 辞書で引いてみる、というのが「禁じ手」って...気づき始めた時期は、わらをつかむ思いで、あるいは、何気なく「同性愛」という言葉を「辞書で引いてしまう」って経験は、なんだかんだ言っても、多くのレズビアン、ゲイに共通のエピソードみたいですね〜。
- 「決定的な情報と出会うまで」(17p)に、共感できました。辞書・事典で「同性愛」ということを調べてみて、「同性愛者」としての自分とは違うな〜、と理解できない経験もありました。難しい思春期がそのとき始まったのではないかと思います。当時は、「男同士のセックス」が、想像できない、ということがありましたから(笑)。でも、18歳の時に、ゲイ・ビデオ広告やインタ-ネットを見て、初めて興奮しました(爆笑)。どうしてなんでしょうね?
〜アンドーナッツ(20代/ゲイ)
- 今回の特集が、それぞれのライフヒストリーを振り返るきっかけにもなったならば、うれしく思います。
Sugiyamaさん&Kojimaさんのライフヒストリーを読み,ゲイとして自分がこれまでどんな風に生きてきたか振り返るきっかけにもなりました。同性への初恋の話や同性愛者だと自覚する過程やとまどい,普通の同性愛者なら誰でも一大事な事件を特定の人にスポットをあて分かりやすく紹介してくれるのは,同性愛者であれば非常に興味深いものであります。活字をとおして自分と向き合っているおふたりのヒストリー,共感できるところが多くあり自分もこのような経験をしてきたなぁ,と思い出されました。
〜ひろし(20代/ゲイ)
「ライフストーリー」…あんまり考えたことがなかった…それは、過去に囚われた人生を送りたくないから…。というわけでもなく…。「見直す」ためには必要なことなのかも…。
〜大地(10代/バイセクシュアル)
■笹野みちるインタビュー
1995年『Coming OUT!』という本でレズビアンとしてカムアウトした笹野みちるさん。それから10年間で、どんなことを思い、考えてきたのか? 今回『ライフヒストリー』特集の一環として、お話をうかがいました。カムアウトの意味ついて、有名人のカムアウト、共感、etc
読者から、いろいろな反響をいただきました。
- 女性有名人で、レズビアンであることを公表する人がいない中、暴露される形ではなくカミングアウトしたことには驚きと嬉しさがありました。それだけに多くの反応があったと思いますが、カミングアウトすることで終わりではないのは同じなんだなと思いました。
- 私の場合も「承認欲求」が強かったと思います。カミングアウトすることで、自分がどうしたいのか……自分の中のものを見つめて整理することは大切だと思います。カミングアウトが一つのきっかけで開けてくる道はあるので、人にも勧めたくなることがあります。けれどもその作業は人それぞれのペースであるとも思います。相手の理解の無さや、自分を責めるのではなく、自然に自己主張できたらいいなと思います。
- 笹野さんの「これからの人へ」のメッセージが良かったです。そしてその時に仲間がいたら、もっと素敵なカミングアウトになると思います。
〜花見大好き(30代/レズビアン)
- 最後のカミングアウトの戦略(「ありがとう」と気持ちと同じテンション)がとてもよかった。
〜ASKさん(30代/ゲイ)
- インタビューは「カムアウト」がキーワードになってるようですね。海外のシンガーやパフォーマーはセクシュアリティを強調されることをいやがる人がいますが、笹野さんの場合はどうだったのか、過去は「アウトにしていくこと」が歌にこめられてたようですが、現在はどうなんでしょうか。気になりました。
〜「よしなかたかし」さん(20代/バイセクシャル)
- カムアウトしているミュージシャンとして、編集部Aがすぐに思いつくところでは、レズビアンだとメリッサ・エスリッジ、KDラング、ジャニス・イアン、ゲイだと、フレディー・マーキュリー、エルトン・ジョン、ボーイ・ジョージ、ジョージ・マイケル、ルーファス・ウェインライトなど。。。挙げればがキリが無いのですね。最近では、ザ・ゴシップThe Gossipのベス・ディットやブロック・パーティーのケリーオケレケ、そして日本ではアルバム『Life In Cartoon Motion 』が5月発売のMIKAのカムアウトが話題になりました。LGBTのミュージシャンについては、以下のサイトに詳しいですよ。Queer Music Experience.
- 「セクシュアリティを強調されることをいやがる」ということについて。あくまでも、音楽性のすべてをセクシャリティのせいにされてうんざりしている、ということであって、カムアウトしているということについて本人たちは、根本的には肯定的に捉えているように感じますね。