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レズビアン&ゲイライフをサポートするNPO法人アカーのWEBマガジン。編集部:「ふじべ・あらし」がお伝えしています。

『ライフヒストリー』(特集テーマ)

さてさて、QMの特集テーマである「ライフヒストリー」 という言葉。「生活史」あるいは「個人史」と呼ばれることもある。

単純にいうと、「個人が過去の生活や一生について話した記録をもとに、何かを明らにする」という意味の言葉だ。
「社会学」「人類学」など、主に、学問の用語として出てくることが多い。
「異文化」や「少数民族」、「都市のマイノリティー」や社会問題など学問対象にするときに使われる手法だったりする。*1



学問の世界では、きちんと研究の「対象」というものがあって、「研究する側」と「研究される側」というしっかりした関係がある。
客観性が学問のルールだから、「〜である。」なんて書かないといけない。
この「〜である」には、どこか、みずからを棚上げにした、透明人間として「研究対象」をジャッジするような、そんな「冷たさ」がないだろうか? あるいは「憐れみ」の情(「滅びゆく秘境の○○族」)。



もちろん、今号の『QM』の特集は、「学問」特集ではない。
ライフヒストリー」というとき、「研究される対象」と「研究する側」というものはない。
話をするのも、聴くのもレズビアン、ゲイだ。「同性愛者だと気づいたとき」や「カムアウト」など、レズビアン、ゲイに身近かなトピックについて互いがお互いの経験を話し、聴くことで、同性愛者としての経験を捉えなおす。
そんな実践から生まれたのが、今号の特集だ。


詳しい話は、明日以降の記事で。


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*1:ここらへんの話は『ライフヒストリーの社会学』(中野卓・桜井厚=編、弘文社)という本が勉強になりました